作者


おのりえん 文/秋山あゆ子

内容紹介


オトシブミのふむふむは手紙を書くのが大好き。

あるお花見の日、ひょんなことから、まだ会ったことのない隣山のオトシブミ・ふみふみちゃんに手紙を送ることになりました。

届いた返事は入学式のお話。

ふむふむの返事はこどもの日のこと。

2ひきのオトシブミは、季節の出来事を綴って文通を続けます。

四季を彩る虫たちの年中行事を美しく描いた、虫と手紙の絵本です。

担当編集者 より


本作は少し変わった経緯で出来上がりました。

秋山あゆ子さんが月刊「おおきなポケット」(福音館書店/現在は休刊)で連載していた「虫づくし」は、虫たちの年中行事を毎月一枚絵で描いた、たいへん見ごたえのあるものでした。

1999年4月号から2001年3月号までに描かれた24枚の絵は、時を経たいま見返しても見事でわくわくするものばかり。

ただ、それぞれ独立した絵なので、並べるだけでは絵本になりません。

ではこれを元に何かできないか……と、担当編集者は秋山さんと共作のあるおのさんに、お知恵を借りたくご相談してみました。

するとおのさんは改めて絵を一枚一枚読みこみ、全24枚の中から抜粋した絵を、「2ひきのオトシブミが折々の出来事を文通で伝え合う」という物語でつなげてくださいました。

ばらばらの絵として発表された作品たちが、ひとつにつながったのです。

それをうけた秋山さんが大幅な加筆修正と描き下ろしを加えて、この一冊が完成しました。

雑誌連載から20年を経て届けられた虫たちのたより、どうぞじっくりとお楽しみください。

作者情報


おのりえん


東京都生まれ。絵本に『だんごむしのダディ ダンダン』(福音館書店)(理論社)など、幼年童話に『てんこうせいはワニだった!』『きっちり・しとーるさん』(ともにこぐま社)『でんでら竜がでてきたよ』など。秋山あゆ子さんとの共作に「虫のお知らせ」シリーズ(ともに理論社)がある。東京都在住。

秋山あゆ子(あきやまあゆこ)


東京都生まれ。1992年より月刊「ガロ」(青林堂)に、主に虫を題材にした漫画を発表。絵本に「くものすおやぶん」シリーズ、『お姫さまのアリの巣たんけん』『ハエトリグモ』(文・池田博明/「かがくのとも」2016年8月号、現在品切/以上、福音館書店)など。漫画に『改訂版 こんちゅう稼業』(青林工藝舎)などがある。東京都在住。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:32ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2022年02月01日
通巻:こどものとも 791号