作者


V・グロツェルG・スネギリョフ 再話/松谷さやか 訳/おくはらゆめ

内容紹介


寒い北の国の草原に、小さなこぐまが母さんぐまとくらしていました。

こぐまはとってもきかんぼうで、ちっとも母さんぐまの言うことを聞きません。

ある日、母さんぐまに「おまえは、まだ小さいんだから」と言われて、ぷりぷり腹を立て「もうくまなんかいやだ! 違う動物になってやる!」と飛び出します。

アジア・エスキモーの昔話。

担当編集者 より


なんでも自分でやりたがり、お母さんの言うことは聞かない!という、きかんぼうのこぐま。

なんだかうちの子にそっくり、と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

赤ちゃん扱いされるとぷりぷり怒り、お母さんの元を飛びだして、どんどんずんずんひとりで進んでいくこぐまの様子は、生きる喜びに満ちあふれています。

ころころと変わるこぐまの表情のバリエーションが実に豊かで、出てくる動物たちの表情や仕草ひとつひとつに、それぞれの性格がよくあらわれている、生き生きとした絵本になりました。

おしまいまで読んだ後には、どうぞ最初にもどって、とびらの絵をご覧ください。(こぐまのたどった場所がすべて描かれています)

最後に、ロシアの植物について、小林清美さんにアドバイスをいただきました。この場をお借りして感謝申し上げます。

作者情報


V・グロツェル


ロシアの文芸学者。

G・スネギリョフ


ロシアの児童文学作家。

松谷さやか(まつやさやか)


東京都に生まれる。早稲田大学大学院露文科修士課程修了。児童図書の編集者を経て、ロシア・ソビエト児童文学の翻訳、研究に携わる。主な訳書に『こねずみとえんぴつ』『森からのてがみ』(全三巻)『なぞなぞ100このほん』(以上、福音館書店)、『金のさかな』(偕成社)『父へのひとり旅』(理論社)など、著書に『はりねずみかあさん』(福音館書店)などがある。東京都在住。

おくはらゆめ


1977年生まれ。『くさをはむ』(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞、『シルクハットぞくはよなかのいちじにやってくる』(童心社)で日本絵本賞受賞。絵本に『ようかいしりとり』(こぐま社)『うさぎになったゆめがみたいの』(BL出版)、童話に『とりあえずとりのはなし』(あかね書房)など多数。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2022年02月01日
通巻:こどものとも年中向き 431号