作者
内容紹介
土手の斜面やフェンスを覆い尽くすように茂る植物、葛。
近づいてみると、虫が葉をかじっているのを見つけました。
他にもいないか探してみると……。
茎にも、花にも、色々な虫が!
葛という一つの植物にも、様々な虫がいて、それぞれの方法で葛を頼りに生きていました。
ふだん気にもとめない雑草でも、それぞれに、その草に頼って生きている虫がいるのです。

編集担当者 より
文章の小林俊樹さんは、昆虫観察会を開催することがあります。
そんな時、どう虫を探せばいいか戸惑う子どもたちには「葛の茂みをよく見てみよう」と提案するそうです。
葛は身近な所に生えていますし、様々な虫が見つかるからです。
長年にわたる観察をもとに、今回の文章ができあがりました。
絵は『はなむぐり』(「かがくのとも」2017年6月号)の長谷川哲雄さん。
昆虫はもちろんのこと、それぞれの虫が植物に残す、食べ痕などの痕跡も、正確に、かつ、美しく作画されています。
2年以上かけ、登場するすべての虫の飼育観察と野外観察をした上でこれらの絵を描いてくれました。
ページをめくるたびに見たことのないような虫が次々に登場するこの絵本の楽しさに導かれて、子どもたちが現実の葛の茂みで虫探しに夢中になることを願っています。
作者情報
小林俊樹(こばやしとしき)
東京都出身。東京教育大学(現筑波大)理学部卒。現在は自然愛好家として野外を歩き身近な動植物の観察を続け、自然観察会等の講師を務める。「かがくのとも」に『にわさきのむし』 『クモをみつけよう』等。
長谷川哲雄(はせがわてつお)
栃木県出身。北海道大学農学部卒。専攻は昆虫学。NHK文化センター宇都宮教室ボタニカルアート講座講師。著書に「さんぽ図鑑」シリーズ(築地書館)や「かがくのとも」の『はなむぐり』等。
書誌情報
読んであげるなら | :5・6才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :28ページ |
サイズ | :25×23cm |
初版年月日 | :2020年06月01日 |
通巻 | :かがくのとも 615 号 |