作者
松岡真澄 作
内容紹介
つやつや輝く、愛らしいさくらんぼ。
姉妹が祖父のさくらんぼ農園を訪ね、その生長と収穫までを追う過程を、美しく精緻な絵で描きます。
桜との違いや、双子や三つ子がある理由など、さくらんぼの秘密にも迫ります。
小さくて繊細なさくらんぼが農家で丁寧に育てられていることを知り、さくらんぼがもっと好きになる絵本です。
編集担当者 より
さくらんぼは、見た目の愛らしさ、味の美味しさはもちろん、初夏にしか出会えない貴重さもあいまって、子どもたちの心を掴む果物です。
そんなさくらんぼですが、その繊細で小さな実を食卓に届けるために、じつは、農家での様々な苦労があります(価格が比較的高いのはそのためです)。
そういった栽培の工夫や、生育過程を細かく観察するために、著者の松岡真澄さんは、山梨市の農家に足繁く通って丹念なスケッチを繰り返しました。
また、著者と編集者で、監修の千葉大学の先生を何度も訪ね、花芽や葉芽や気孔の仕組み、桜との違い等について勉強を重ねました。
それらについて、未就学の子どもたちにもわかりやすく、楽しく紹介したのがこの絵本です。
子どもたちには、さくらんぼの小さな実一粒にも、とても不思議で素晴らしい自然の神秘が詰まっていることを感じてもらえるのではないかと思います。
そして、農家の方々が大切に育てたさくらんぼを、ますます大好きになってもらえたら嬉しいです。
松岡真澄さんの描く、緻密で美しいさくらんぼの絵にぜひご注目下さい。
作者情報
松岡真澄(まつおかますみ)
1956年東京生まれ。1975~1978年「美学校」絵文字工房、細密画工房、写真工房に在籍。植物画を手がける。著書に『鳥歴花便』(小学館)『野の花フィールド日記』(山と溪谷社)、絵本に『れんこんの あな』(「かがくのとも」2011年12月号)、絵を担当した作品に『校庭のざっ草』(以上、福音館書店)などがある。東京多摩地方の緑豊かな土地に住み、散歩の道すがらの、動植物観察が楽しみのひとつ。
書誌情報
読んであげるなら | :5・6才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :28ページ |
サイズ | :25×23cm |
初版年月日 | :2021年05月01日 |
通巻 | :かがくのとも 626号 |