作者
西巻茅子 作
内容紹介
まあちゃんが生まれた時に庭に植えたみかんの木。
まあちゃんの4歳のお誕生日に5個のみかんがなりました。
まあちゃんがひとつ食べると、甘くておいしいみかんでした。
お母さん、お父さん、犬のポンにもあげると、残ったのはひとつだけ! そこへヒヨドリがやってきて……。
子どもの気持ちの揺れをあたたかみのある絵で描いた、やさしいお話の絵本です。
担当編集者 より
西巻さんにこの絵本が生まれたきっかけを伺うと、お子さんたちが小さかった時、『りんごのき』(福音館書店)という絵本が好きだったことや、旅先の車窓から見えた家々の庭先に、みかんがなっている風景に心惹かれたことなどをお話しくださいました。
絵を描くにあたっては、みかんの木の葉っぱをどのくらい生い茂らせて描くか、むいた状態の小さなみかんをどのように描くかなど、非常に悩み、何度も描き直しをされたそうです。
そしてその結果、とても生き生きとしたみかんの木と女の子の交流を描いた心温まる絵本を作ってくださいました。
まあちゃんは、自分の木になったみかんを全部周りの人に分けてあげました。
大事なものを全部あげるという決断は、大人にもなかなかできないことですね。
みかんをもらったみんなが喜んでくれて、絵本を読んだ子どもたちにも、何か清々しい充実感のようなものが届いているといいなと思います。
作者情報
西巻茅子(にしまきかやこ)
1939年東京生まれ。東京藝術大学工芸科卒業後、絵本を描き始める。絵本に『ボタンのくに』『わたしのワンピース』(ともにこぐま社)『ちいさなきいろいかさ』(もりひさし文/金の星社/サンケイ児童出版文化賞受賞)『えのすきなねこさん』(童心社/講談社出版文化賞絵本賞受賞)『かさ さしてあげるね』(はせがわせつこ文/福音館書店)など、エッセイ集に『子どものアトリエ 絵本づくりを支えたもの』(こぐま社)がある。神奈川県在住。
書誌情報
読んであげるなら | :2才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :24ページ |
サイズ | :21×20cm |
初版年月日 | :2022年01月01日 |
通巻 | :こどものとも年少版 538号 |