作者


岡本雄司

内容紹介


しょうちゃんは、お父さん・お母さんと一緒に、車に乗っておでかけ。

お店の並んだバス通りを抜け、工事現場の脇を過ぎ、トンネルのある山道を越えて、港に着きました。

港から車ごとちいさな船に乗って海を渡り、たどり着いたのはおばあちゃんのおうち。

通り過ぎていく町並みや風景を美しく描きます。

つながっていく道路をたどり、たくさんの乗り物に出会う楽しみに満ちた絵本です。

担当編集者 より


主人公しょうちゃんを乗せた車の道行きを、斜め俯瞰から描いた絵本です。

この世界をつくるために、作者の岡本雄司さんは多くの資料を集め、丁寧な取材を重ねてきました。

一方で交通標識・道路標示やガードレールなどは省略して、車と道路自体を気持ちよく楽しめるようなバランスで描いています。

精緻なリアリティーと、ちょっと模型を思わせるようなほのぼのとした温かさをあわせ持つ絵本ができました。

道路のつながりがこうなっている、町並みがこうなっていると確認しながら読み進める楽しみで、小さな子どもを引きつけること間違いなしです。

なお、しょうちゃんが車で通った道路は、場面をつなぎ合わせると、すべてひとつながりになって指でたどることができます。

ちなみに原画は本の1.5倍ほどの大きさで、木製パネルに紙を貼り合わせて(貼り重ねて)つくってあります。

色紙、色面の調子を刷った紙、絵柄を刷った紙などが様々に組み合わされており、紙の厚みで凹凸があります。

最終的な仕上げは筆や鉛筆でしてあります。

まさに「組み立てる」という言葉がふさわしい丁寧な画面づくりでつくられた、美しい絵本です。

作者情報


岡本雄司(おかもとゆうじ)


1971年、神奈川県生まれ。東京芸術大学大学院(デザイン専攻)修了後、主に木版画の技法を用いて、駅や町並みをテーマにした作品を発表。地下鉄出口の風景をまとめた版画本『地下鉄出口帖』、小湊鉄道の全駅をポストカードと版画本にした『小湊鉄道駅日和』(いずれも私家版)を制作。四ツ谷駅全景を作品にした版画「四ツ谷駅」(JR四ツ谷駅構内展示2007~2011)を制作。絵本の作品に『でんしゃにのったよ』(福音館書店)がある。埼玉県在住。

書誌情報


読んであげるなら:2才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:21×20cm
初版年月日:2014年05月01日(こどものとも年少版)
通巻:−