作者


五味太郎

内容紹介


部屋の中で机に向かっていたら、何か小さいものが飛んでゆきます。

わっ、今度は目の前を通り過ぎた! いったい何だろう? 顔の近くを飛び回って、気になりますね、うるさいですね、つかまえたいですね。

何を使ってつかまえよう。

紙筒やら空き缶やら、あれこれ持ち出しての大騒動の果てにつかまえたのは……。

あっと驚く愉快な絵本です。

担当編集者 より


何だろうと思いながらページをめくるうちに、ドタバタのアクション喜劇から一転、あっと驚く結末へと導かれます。

絵本の魔術師・五味太郎さんならではの、唯一無二の世界です。

小さい子どもは「ちっちゃい人がもう一人いるー!」と驚き、笑い、扉ページの細部に気づいたりしながら楽しんでくれるのではないかと思います。

おとなの方があれこれと考え込んでしまう作品かもしれません。

「夜中に一人で作業とかしてると、なんかうるさいやつがそばにいて」「ずっとしゃべってるなあと思ってたら、自分だったんだよ」――そんな不思議な感覚が、この作品につながっていると五味さんは言います。

迷宮的な絵本、いろいろな読み方、楽しみ方をしてもらえたらうれしいです。

作者情報


五味太郎(ごみたろう)


1945年生まれ。工業デザイナーを経て絵本の世界へ。サンケイ児童出版文化賞、東燃ゼネラル児童文化賞、ボローニャ国際絵本原画展などで数多くの賞を受賞。絵本に『きんぎょが にげた』『かぶさん とんだ』『さんぽのしるし』『ばったくん』『ひよこは にげます』『みんなうんち』『からだの みなさん』(以上、福音館書店)『まどから おくりもの』『仔牛の春』『つくえはつくえ』(以上、偕成社)『かくしたの だあれ』『たべたの だあれ』(ともに文化出版局)『さる・るるる』(絵本館)など多数。絵本論『絵本をよんでみる』(平凡社)、絵本の仕事をまとめた『五味太郎 絵本図録』(青幻舎)がある。

書誌情報


読んであげるなら:2才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:21×20cm
初版年月日:2022年02月01日
通巻:こどものとも年少版 539号