作者


大村文乃 文・絵

内容紹介


イカは獲物を見つけると、隠し持っている長い腕を目にもとまらぬ速さで出して捕まえることができます。

また、天敵に襲われそうになると、墨を吹き出し、墨の固まりを身代わりにして上手に逃げますし、求愛や喧嘩の時には、体の色を自在に変化させてコミュニケーションをとることもできるのです。

長年の研究により明らかとなったイカの驚きの生態を描きました。

担当編集者 より


ページをめくるたびに驚くこと間違いなし! イカの知られざる生態に迫った作品です。

モデルにしたのはコブシメという種類のイカ。

多くのイカの寿命は約一年と短く、飼育が難しいのですが、コブシメは、水族館でみられることも比較的多いイカです。

研究が進んでいるイカであり、また、ダイバーたちの憧れのイカでもあります。

そして、沖縄や九州などでは高級食材ともされていますが、この作品では、食材としてのイカの話、漁の話などは描かず、イカの自然状態での生態に焦点をしぼりました。

沖縄を舞台に描かれていますので、コブシメとともに美しい海の中を旅した気分にもなれる絵本です。

付録は世界のイカの図鑑ポスターです。

絵本と付録の著者、大村文乃さんは東京大学大学院農学生命科学研究科修了の博士(農学)であり、イカ類の形態学・解剖学・博物学を専門としつつ、画家としても活躍しています。絵本を描くのは今回が初めてです。

作者情報


大村文乃(おおむらあやの)


東京都生まれ。東京海洋大学海洋科学部卒業、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程終了。博士(農学)。浜松医科大学特任研究員、琉球大学非常勤講師等を経て、現在日本大学研究員。専門はイカの形態学、生態学。大好きな生物はコブシメ。幼い頃に三浦海岸で遊んでいたことから、海中の世界・海洋生物に興味を持つ。また、その頃から絵を描くことも好きで、現在は画家としても活動している。絵本は初めて。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:25×23cm
初版年月日:2022年02月01日
通巻:かがくのとも 635号