作者


藤井蓮

内容紹介


「ちょうちょう ちょうちょう なのはなに とーまった」。

一匹の蝶々が菜の花にとまり、やがて飛び立ち、気の向くままにカエルやトマト、カルガモの子ども、たんぽぽなどにとまります。

蝶々が自由に飛んだりとまったりする様子を、和紙を用いた貼り絵で柔らかに、のびのびと表現します。

春の訪れが待ち遠しくなるような絵本です。

編集担当者 より


子育て中の方なら、お子さんに蝶を「つかまえて」とせがまれたことが、おそらく一度や二度はあるのではないでしょうか。

編集担当も虫捕り網片手に何度も公園や畑に繰り出しました。

蝶が花にとまった瞬間、「とまった!」と息をのみ、世界中の時間も止まったかのような静けさに包まれるわけですが、その静寂を壊しても蝶をつかまえねばという使命感にかられて、網を振り回し、けれど大抵の場合、蝶は網をスルリとかわし、また自由に空を舞うのです。

そんな自由で軽やかな蝶の静と動の動きを、藤井蓮さんは和紙の貼り絵で表現してくださいました。

花や生き物たちは、小さな蝶がとまってくれたことをどことなく喜んでいるようにも見えます。

赤ちゃんが、自由に飛びまわる蝶の動きと、蝶がとまったものとの出会いを楽しんでくれればと思います。

作者情報


藤井蓮(ふじいれん)


1979年、京都市生まれ。2005年に独学にて貼り絵を始める。2007年初個展。以降、各地にて個展を開催している。絵本に『こっちむいて ほいっ』(「こどものとも0.1.2.」2019年11月号)がある。山口県在住。

書誌情報


読んであげるなら:0才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:22ページ
サイズ:20×19cm
初版年月日:2022年03月01日
通巻:こどものとも0.1.2. 324号