作者


神沢利子 作/山内ふじ江

内容紹介


ほおずき、らっかせい、そら豆、くり、みかん……。

皮の中で寝ているのはだあれ? 色々な植物の袋や殻や皮から実が顔を出します。

殻や皮の「ゆりかご」や「おくるみ」や「おうち」の中で、眠っている実の「あかちゃん」。

よく見ると、どの実にもかわいい目がそっと描かれています。


ほおずきのふくろをあける時、そら豆のさやをむく時、どこかどきどきする感覚。

それを神沢利子さんは、こんな風に語ってくださっています。

「なかが見えないから、皮をむく時って、はだかんぼにするようで、すこしはずかしい気もするんですね。でも、子どもがはだかんぼになるのがうれしいように、なかのものたちも、待ってるんです。なかのもの、見えないものたちは、外側のものたちへ音やにおいで信号を送ってくれます。その信号をうけとる初々しい心の緊張が、どきどきにつながるのかしらん」と。


「いないいないばあ」のような楽しさと本物そのもののように描かれた美しい絵の世界を堪能していただきたい絵本です。

作者情報


神沢利子(かんざわとしこ)


神沢利子(かんざわ としこ)1924年、福岡県生まれ。北海道、樺太(現サハリン)で幼少期を過ごす。詩、童謡、童話の創作に長年活躍し、数々の賞を受賞。作品に、『あくびで ねんね』(「こどものとも0.1.2.」168号)『くじらのあかちゃん おおきくなあれ』(「こどものとも年中向き」246号)『たまごのあかちゃん』『たんたんぼうや』『ここよ ここよ』『おばあさんのすぷーん』『ぽとんぽとんは なんのおと』『いいことってどんなこと』『てんのくぎをうちにいったはりっこ』『ぼくのぱん わたしのぱん』『ちいさな き』『鹿よ おれの兄弟よ』『流れのほとり』『銀のほのおの国』『タランの白鳥』(以上、福音館書店)、『くまの子ウーフ』(ポプラ社)など多数。東京都在住。

山内ふじ江(やまうちふじえ)


山内ふじ江(やまうち ふじえ)栃木県生まれ。東京芸術大学絵画科卒業。絵本に『クリスマスのちいさなおくりもの』『貝の子プチキュー』(以上、福音館書店)『なあくんとりんごのき』(あかね書房)、『それは もりのこもりうた』(童心社)、さし絵に『なあくんとちいさなヨット』『冬のおはなし』(以上、ポプラ社)、『ラクちゃん』(偕成社)、『ブナの森のシリル』(講談社)、『黒ねこのおきゃくさま』『かはたれ』『たそかれ』(以上、福音館書店)などがある。神奈川県在住。

書誌情報


読んであげるなら:2才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:21×20cm
初版年月日:1993年12月1日(こどものとも年少版)
通巻:−

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