作者


古内ヨシ

内容紹介


月の輝く夜、クマの親子が湖へ釣りに出かけました。

「とうちゃん とうちゃん、釣れたよ」と喜ぶ子グマに、父グマは答えます。

「月夜の魚釣りは、たくさん魚が釣れるんだ。それはね、眠れない魚がおなか空かしているからなんだ」。

それからも釣りは続き、金色の魚や金色のワニまでかかります。

温かい親子の会話とともに進む、詩情あふれる物語。

プラスワン


この作品の保育活用実践例をご紹介

連載:月刊絵本と保育1(松本崇史先生)

編集担当者 より


作者の古内ヨシさんから、最初にこの作品のラフスケッチ(絵本を試作したもの)を受け取ったときの印象を覚えています。

中身のページはまだ白黒でしたが、表紙は絵の具で本番さながらに描かれていました。

静かな夜道を、月明かりに照らされて歩くクマの親子。

一見すると物寂しい光景ですが、むしろ二人(二匹)の親密さが感じられる、なんとも温かな絵でした。

その親密な関係は、交わされる会話にも表れています。

「とうちゃん とうちゃん」

と不思議な出来事を報告する子どもに、

「それはね」

と優しく応える父親。

こんな物知りで頼もしい「とうちゃん」が一緒なら、湖から巨大な怪獣が現れても怖くないかもしれませんね。

作者情報


古内ヨシ(ふるうちよし)


1952年、名古屋生まれ。画家、絵本作家。絵本に『ながーい でんしゃ』(至光社)『おばけのムニムニ』(あかね書房)『きょうは せつぶん ふくは だれ?』(世界文化社)『すごいサーカス』『オナラせんせい』(ともに絵本館)『きつねうどん たぬきうどん』『おべんとう ひゅーるひゅる』(ともに大日本図書)など多数。「こどものとも年中向き」は『テコちゃんとネコネコ』(2015年5月号)に続き2作目。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:32ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2020年09月01日
通巻:こどものとも年中向き414号