作者


木坂涼 文/武田康男 写真・構成

内容紹介


寒い朝、庭のバケツの水が凍ってた。

バケツから氷をとりだして、青い空にかざしてみたら……見える、見える、氷の模様がよーく見える。

次の朝もバケツをのぞいてみたら、こんどは全くちがう模様の氷ができてたよ。

こんなにすごい模様や形、だれが、いつ、どうやって作ったんだろう? 毎日、面白いほどに姿を変えるバケツの氷を追いかけた写真絵本です。

編集担当者 より


絵本には、バケツの中で生まれた様々な氷の表情が詰まっています。

「特別に寒い場所で撮影した写真でしょう?」と思われるかもしれませんが驚くなかれ、青空を背景に輝く氷は全て千葉県柏市の民家で撮影されたものです。

写真家で気象予報士でもある武田康男さんによると、氷の形は気温、夜の気温変化、風、地面の震動等によって決まるそうです。

気象条件は毎日変わるので、同じバケツの氷と言えど一期一会です。

会うたびに姿を変える氷の神秘を、詩人の木坂涼さんがまっすぐ子どもたちに届けます。

「こんなに すごいの、だれが、いつ、どうやって つくったの?」とは、氷の芸術に驚いた木坂さんの心からの言葉です。

氷は暗い内に生まれ、朝にはとけてしまっているイメージがあるかもしれません。

でも写真の青空からもわかるように、日が昇ってからでも氷を見ることができます。

この冬、いつもよりほんの少しだけ早起きしてみませんか?

作者情報


木坂涼(きさかりょう)


1958年、埼玉県生まれ。詩人。詩集に『木坂涼詩集』(思潮社)ほか。絵本に『からだのなかで ドゥン ドゥン ドゥン』『かげは どこ』、翻訳絵本に『エマのたび』(以上、福音館書店)など。「ちいさなかがくのとも」は『わたしも かぜに なれるのよ』『どこから きたの?』などに続き7作目。東京都在住。

武田康男(たけだやすお)


1960年、東京都生まれ。東北大学理学部卒業後、千葉県立高校教諭、第50次南極地域観測越冬隊員を経て、気象予報士、気象写真家として幅広く活動。『楽しい雪の結晶観察図鑑』『富士山の観察図鑑』(緑書房)、『雲の名前、空のふしぎ 天気の観察図鑑』(PHP研究所)など著書多数。千葉県在住。

書誌情報


読んであげるなら:3才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:2×2cm
初版年月日:2022年01月01日
通巻:ちいさなかがくのとも 238号