作者


増田純子

内容紹介


くまさんがのっしのっしと歩いていると、頭の上にどんぐりが落ちてきて、ころころ転がっていきました。

「まて まて まて」くまさんはどんぐりを追いかけますが、追いつけません。

それならと、くまさんは自分も一緒にごろんごろんと転がってどんぐりを追いかけます。

くまさんとどんぐりの微笑ましいやりとりを描いた絵本です。

編集担当者 より


実は、主人公のくまさんは『ぱっちり おはよう』(「こどものとも0.1.2.」2017年4月号)の時に登場させようかどうか悩んでいたくまさんです。

その時は惜しくも落選しましたが、著者の増田純子さんがそのくまさんを主人公に絵本を作りたいと考えて、今回の作品ができあがりました。

編集担当は、落選したくまさんが別の作品で主人公として登場するとは思ってもいませんでしたから、初めてその計画を聞いたときは驚きました(そのとき増田さんは、ふふふと笑いました)。

ところで、編集担当のお気に入りは、立ち上がったくまさんです。

増田さんの表現の特徴はデフォルメし、単純化された造形と、はっきりした色づかいにありますが、立ち上がったくまさんのおかしみのある姿を見るだけで楽しい気持ちになります。

そして、何より子どもたちはどんぐりが大好きですよね。

季節は秋、これを読んだ子どもたちも実際の生活でどんぐりを見つけて、うれしい気持ちをくまさんと共有してほしいと思います。

作者情報


増田純子(ますだじゅんこ)


1952年、静岡県生まれ。女子美術短期大学グラフィックデザイン教室卒業。企業のデザイナー、画廊勤務をへて、1985年より小笠原母島に2年、新島に2年、韓国釜山市に3年在住。2000年より絵本制作をはじめる。福音館書店での作品はすべて「こどものとも0.1.2.」で、『にわとりの たまご』(2003年6月号)『じどうしゃぱん』(2004年6月号)『ほっぷ すてっぷ かぶとむし』(2005年8月号/現在、単行本)『おさかな いっぱい』(2011年5月号)『ぽつぽつぽつ』(2013年6月号)『かあーかあー からすさん』(2015年10月号)『ぱっちり おはよう』(2017年4月号)『たこさん たこさん』(2019年8月号)『かもさんおやこの おさんぽ』(2020年8月号)『めだまやき』(2022年1月号)がある。17匹のネコと生活している。大阪府在住。

書誌情報


読んであげるなら:0才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:22ページ
サイズ:20×19cm
初版年月日:2022年11月01日
通巻:こどものとも0.1.2. 332号