作者
中村文 文/川上和生 絵
内容紹介
さっちゃんが原っぱを通りかかると、そこは満開のたんぽぽでいっぱい!
「帰りにお母さんに摘んでいってあげよう」と思うさっちゃんでしたが、夕方に原っぱに戻ってみると……
たんぽぽがみんな花を閉じてしまっているではありませんか。
たんぽぽ、どうしちゃったの?
――暗くなると花を閉じ、明るくなったらまた開く、たんぽぽの知られざる生態を描きます。
編集担当者 より
わたしたちに身近な花、たんぽぽ。でもたんぽぽが、日が落ちると花を閉じ、朝になるとまた花開くことはご存知ですか? そんな身近な植物のふしぎを、物語にのせてお届けします。
文章を書かれたのは、『ぼくの いしころ』『にじが でた!』(ともに「ちいさなかがくのとも」)で、身近な“ふしぎ”を切り取ってこられた中村文さんです。「幼い子って草花と心を通わせていると思うんです」と話す中村さん。「子どもと植物の心の交流が感じられるようなノンフィクションを書きたい」と意気込んでくださいました。
絵を描かれるのは、『どこから きたの?』(「ちいさなかがくのとも」)で赤とんぼを翅の隅々まで美しく描かれた川上和生さんです。今作では、幼い子の目の高さに合わせて草の中にしゃがみこみ、たんぽぽを朝な夕なに観察してくださいました。川上さんの描くたんぽぽには、命が宿っています。
身近なたんぽぽがもっと近くに感じられるようになる、そんな絵本です。
作者情報
中村文(なかむらふみ)
同志社大学文学部英文学科卒業。幼少期から十代のほとんどをヨーロッパで過ごし、豊かな自然に親しむ。大学卒業後、会社勤めを経て、花や小鳥をテーマに執筆活動を始める。著書に『ときめく小鳥図鑑』『ときめく花図鑑』『小鳥草子 コトリノソウシ』(いずれも山と溪谷社)などがあり、「ちいさなかがくのとも」に、『ぼくの いしころ』(2021年10月号/齋藤 槙 絵)、『にじが でた!』(2022年7月号/えがしらみちこ 絵)がある。大阪府在住。
川上和生(かわかみかずお)
1959年、北海道生まれ。北海道デザイナー専門学院卒業。デザイン会社勤務を経て独立。雑誌、企業PR誌、本の装丁、広告など広く活躍。絵本に『山のごちそう どんぐりの木』(理論社)、『やまなし』(ミキハウス)、『ながいながい骨の旅』(講談社、2019年度児童福祉文化賞受賞)など、「ちいさなかがくのとも」に『どこから きたの?』(2020年9月号/木坂涼 文)がある。TIS会員。神奈川県在住。
書誌情報
読んであげるなら | :3才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :24ページ |
サイズ | :23×20cm |
初版年月日 | :2023年05月01日 |
通巻 | :ちいさなかがくのとも 254号 |