作者
森枝卓士 文・写真
内容紹介
当たり前すぎてどこの国の料理の本にも載っていない「ごはんの炊きかた」。
実際に世界のあちらこちらで炊いているところを見せてもらうと、お米の種類も炊きかたも、おかずと合わせての食べかたも、ずいぶんとちがっていました。
日本のかまど炊きに始まり、タイの湯取り法、各国のピラフから、お粥や米の麺まで、ごはんをめぐる様々な探検をする絵本です。

担当編集者 より
日本では「ふっくら」「つやつや」がおいしいとされるごはん。しかし多くの国ではむしろ「パラパラ」が好まれます。現代では各国で炊飯器が普及していますが、その文化の違いは炊飯器にも表れ……。作者の森枝卓士さんは、世界各地の「食」を調査・研究し、大学でも教えています。その講義の中でタイの湯取り法でごはんを炊いて見せたところ、タイからの留学生が「その方法知らない」と。各国で伝統の炊きかたが失われつつあるのでは、と危機感を抱いた森枝さんは、世界のごはんの炊きかたを調べますが、どこの国の料理本にも載っていません。それぞれの国の人にとって、当たり前で簡単すぎて載っていないのです。そこで仕方なく各地を訪ね、ごはんを炊いてもらって調べた集大成がこの絵本です。そうしてわかったのは、日本のようにごはんとおかずが分かれているのは少数派だということ。各国のお粥やピラフ、米の麺など、色鮮やかな写真の料理図鑑としても楽しめます。
作者情報
森枝卓士(もりえだたかし)
1955年、生まれ育った熊本県水俣市でアメリカの写真家、ユージン・スミスと出会い、報道写真の道を志す。国際基督教大学卒。カンボジアの内戦の取材を経て、食文化を主な取材対象とする。著書に、『食べもの記』、『手で食べる?』、『干したから……』、『線と管のない家(「たくさんのふしぎ」2020年3月号)』、『人間は料理をする生きものだ』など。大正大学など多くの大学で、食文化、写真(取材、調査法)等を教えている。
書誌情報
読んであげるなら | :― |
自分で読むなら | :小学中学年から |
定価 | :810円(税込) |
ページ数 | :40ページ |
サイズ | :25×20cm |
初版年月日 | :2024年4月01日 |
通巻 | :たくさんのふしぎ 469号 |