保育の中で役立つ季節の絵本を折々にご紹介していきます。

『ばばばあちゃんの アイス・パーティ』  

さとうわきこ 作

今年は早々に梅雨も明け、猛暑の日が続いています。この暑さでひときわ恋しくなるのが、そう、冷たいアイス! もちろん、お店で買うこともできますが、せっかくなので、園で家庭でアイスを手作りしてみませんか? いつも元気な“ばばばあちゃん”が、おいしくて見た目もきれいな氷のお菓子を、子どもたちと作って食べる絵本『ばばばあちゃんの アイス・パーティ』をご紹介します。

「今日はこの夏一番の暑さ」というニュースを見たばばばあちゃんは、涼しくなる方法を考えます。「こおりのおかしを つくって アイス・パーティを しよう」と提案すると、子どもたちは大喜び!

ばばばあちゃんのレシピは簡単です。「いれものに いれて なんでも こおらせれば いいんだよ」とのアドバイスに、子どもたちはいろんな入れ物を持ってきます。製氷皿、プリンカップ、コップ。茶筒もあります。中に入れるものもたくさん集めました。ジュース、サイダー、キャラメル、チョコレート、くだものなどなど。そのカラフルなこと! なんとばばばあちゃんは、ようかん、まんじゅう、梅干しまで入れるようですよ。

目に美しい氷も作ろうと、きれいな草花やハーブも持ち寄りました。全部冷凍庫に入れて、アイスができる間はハンモックで昼寝や読書。アイスができたらみんなで試食。暑い日にぴったりのパーティが始まりました。でも、ばばばあちゃんが一人向かったのは、おいしくアイスを食べられる「ある場所」です。さて、どこでしょうか……?

ばばばあちゃんの大らかなアイス作りを見ていると、なんでも凍らせて作ってみたくなることうけあい。絵本を楽しんだ子どもたちから「やってみたい!」と口々に声が上がることでしょう。

ぜひ、園で「アイス・パーティ」にトライしてみませんか?

石川県白山市の「あいわこども園」さんでは、みんなでアイス・パーティを楽しんでいる様子をブログでたっぷり報告してくれました。許可をいただいて、こちらでご紹介します。ぜひみなさんの実践の参考にしてみてください!

石川県白山市「あいわこども園」さんHPリンク

http://aiwa.turugakuaiwa.jp/2020/08/28/12167

子どもたちの「やってみたい!」からはじまったアイスパーティ!

この夏は、手作りの「アイス・パーティ」で、みんなで涼しくなりましょう!

作者情報


さとうわきこ


東京都生まれ。児童出版美術家連盟所属。「ばばばあちゃんのおはなし」シリーズには、『いそがしいよる』『すいかのたね』『あめふり』などがあり、最新作『いたずらからす』が、月刊絵本「こどものとも」2022年4月号として刊行された。また、「ばばばあちゃんの料理絵本」シリーズには、本作の他に『よもぎだんご』『ばばばあちゃんのおもちつき』などがある。他の絵本作品に、「せんたくかあちゃん」シリーズ、『おつかい』『るすばん』(以上、福音館書店)『とりかえっこ』(第1回絵本にっぽん賞受賞、ポプラ社)『ちいさいねずみ』(偕成社)など。長野県に在住し、岡谷市と八ヶ岳で「小さな絵本美術館」を主宰。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:990円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:26×24cm
初版年月日:1998年5月15日
シリーズ:ばばばあちゃんの絵本